はじめに
「Most subscription mobile apps don't make money, new report shows」というタイトルの記事を見かけました。これはなかなか衝撃的なタイトル。。。「たいていのサブスクアプリは収益化に失敗している」と訳すことができるでしょうか。まじかと。
元の記事は TechCrunch に掲載されたもので、モバイル課金ツールの RevenueCat が発表した「State of Subscription Apps」レポートを基にしています。このレポートは、29,000 以上のアプリ、18,000 人超の開発者、追跡収益合計約 67 億ドル、累計サブスク約 2.9 億件のデータを解析しており、信ぴょう性がありそう。。
では現実問題、どんな状況で、どうすれば収益をきっちりと挙げられるアプリを作ることができるか。内容を要約して要点を整理し、考えられる戦略を提案します!
記事の要約
- データ源:モバイル課金ツールの RevenueCat による「State of Subscription Apps」レポートを紹介した記事。29,000 以上のアプリ、18,000 人超の開発者、追跡収益合計約 67 億ドル、累計サブスク約 2.9 億件のデータを解析。
- 全体像:多くのサブスクアプリは収益化に失敗している。公開年後 12 か月時点のアプリの中央値月間収益は 50 ドル未満。上位 5%のアプリは下位 25%に対して 200 倍の収益を上げる。
- 成長確率:アプリの 17.2%しか月間 1,000 ドルに到達しないが、一度 1,000 ドルに達するとさらに成長する可能性が高い(1,000→2,500 に達する割合 59%、2,500→5,000 は 60%)。ただし月間 10,000 ドル到達はアプリ全体の約 3.5%にとどまる。
- カテゴリ差:ヘルス&フィットネスが最も高い収益性で、他カテゴリ合計の少なくとも 2 倍の成績。トラベルやプロダクティビティは苦戦し、トップ 5%でも 1 年後に月 1,000 ドル未満の場合が多い。
- 価格動向:月額サブスクで最も一般的な価格は依然 10 ドル。平均月額価格は前年の 7.05 ドルから 8.01 ドルへ約 14%上昇。週額は小幅上昇、年額はやや減少。
- 地域差:北米の収益化は世界平均の約 4 倍(14 日 RLTV = 0.35 ドル対世界平均 0.08 ドル)。日本・韓国では Android の収益性が iOS を上回るケースが見られる。
- リテンションとコンバージョン:12 か月後の月間サブスク保持率は前年より約 14%低下。ダウンロードのうち 30 日以内に有料化する割合は 1.7%(下位四分位 0.6%、上位四分位 4.2%)。一度解約した利用者のうち 12 か月以内に再加入する割合は 10%超、メディア系はさらに高い。
- 要因と見通し:価格引き上げ(インフレ影響)がチャーンにつながった可能性。RevenueCat は今後、トライアル無しプランの採用増、サブスク価格上昇、サブスクと非消耗型 IAP・広告・EC などの併用、AI によるパーソナライズ活用の拡大を予測。
考えられる戦略
結論:稼げるアプリを目指すのなら、カテゴリ選定と収益構造の見直しが重要。特にヘルス&フィットネス分野は有望。
具体的には、以下のような戦略が考えられます。
- カテゴリの選定
- 収益構造の見直し
- 地域のターゲティング
1. カテゴリの選定
カテゴリによって収益性に大きな差があることがわかりました。ぜひ記事に掲載されているグラフや表をご覧ください!ちなみに各カテゴリーごとにユーザーが支払う平均的な価格について次のような結果になったそうです。記事内のグラフから読み取りました。こちらも興味深いデータだなと思ったので共有します!
月額は目算になるのでご参考までに。
| カテゴリ | 月額(概算) | 年額(図示値) |
|---|---|---|
| ビジネス | $7.00 | $47.27 |
| 教育 | $6.50 | $56.09 |
| ゲーム | $5.50 | $29.84 |
| ヘルス&フィットネス | $9.50 | $37.37 |
| メディア&エンターテインメント | $8.50 | $35.40 |
| 写真&ビデオ | $7.50 | $31.68 |
| 生産性 | $12.00 | $17.58 |
| ショッピング | $8.00 | $47.99 |
| ソーシャル&ライフスタイル | $7.00 | $30.51 |
| トラベル | $4.00 | $17.33 |
| その他 | $5.50 | $22.33 |
2. 収益構造の見直し
このレポートを読んで、サブスク以外にもいろいろな戦略を取り入れることで収益を改善できそうと思いました。いろいろな戦略があり、いかに列挙したのでぜひご参考にして下さい。
- フリーミアムモデルの導入:無料版でユーザーを引き付け、プレミアム機能をサブスクリプションで提供。
- バンドル販売:複数のサービスや機能をセットにして提供し、単価を上げる。
- 広告との併用:サブスクリプションと広告収入
3. 地域のターゲティング
地域によって収益性に差があることも重要なポイントだと思います。北米は世界平均の約 4 倍の稼げるみたいなので、海外をターゲットにするのも一つの手かと!
まとめ
アプリ開発もなかなか一筋縄ではいかないことが改めてわかりました。カテゴリー選定や収益構造、どの地域をターゲットにするかで収益に差が出ることがわかり、上流工程が大切だと再認識しました。システムが失敗する原因を分析したら「原因の 50%以上が要件定義段階である」なんていう調査結果を思い出しました。また、起業関連の本でもたいてい起業で失敗するのはそもそも市場がなかったり、ニーズがないことが多いと書かれています。アプリ開発も同じだなーと。
なので、まずは、「どんなアプリを作るか?」をしっかり考えることが重要だと思います。市場調査、競合分析、ターゲットユーザーのニーズ把握など、上流工程に時間をかけることが成功の鍵かと!
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この記事は 2024 情報に基づいて作成されています。市場の状況は日々変化するため、最新の動向を定期的に確認することをお勧めします。








